自分は2年前まで東京でアパート管理会社の社員をしていた。
家賃滞納者への対応は日常業務だ。
そのくらい家賃を滞納する人は多い。
だが、家賃滞納者の人達の対応はいただけない。
「もっとこうしたら状況が良くなるのに!」と思うことが何度もあったので寄稿することにした。
ちなみに家賃滞納者側の状況がどうしたら良くなるのかを書いている。

報告・連絡・相談をしろ!

家賃を滞納しそう、または滞納した場合はすぐに大家か管理会社に電話をしろ。
これをすることで家賃を「払える」「払えない」にかかわらず、その後の状況は圧倒的に良くなる。

なぜなら家賃滞納者の状況がわからなければ、管理会社側としては強硬手段に出る以外道が無いからだ。
リストラされて金が無いなっていう理由であっても相談に乗ってくれる。
大家によっては職の面倒見てくれるなんていう温情のある人も結構いるんだ。

だって大家や管理会社にとって一番の不利益は家賃を払ってもらえないこと。
職を紹介して穏便に済めば、これほどありがたいことは無いのだ。

しかも管理会社はこの手の問題に慣れっこだ。
生活保護の申請についても熟知している。
だから役所の支援が必要であればそのようにアドバイスしてくれるし、法律の問題があるのなら顧問弁護士に相談してくれる。
もちろん敵としてではなく、一緒に何とか問題を解決しようという仲間として。
今はお金が払えないけど、3カ月後なら払えるってことであれば、それまで待ってくれるし、分割支払いも対応してくれるだろう。

だがこれは管理会社に連絡をして自分の状況を伝えた場合の話だ。
大家や管理会社から逃げ回っていると、そのうち敵とみなされ排除される。

裁判

大家や管理会社にとって一番避けたいのが裁判だ。
なんせお金も時間もかかる。
それは滞納者側にとっても同じだろう。
裁判をすると誰も得をしないゲームになってしまう。

だから大家や管理会社はできるだけ裁判を避けたがる。
ただ「悪い事例を残さない!」という風習もあるため、逃げ得だけは許さない。
だから逃げようとする者には容赦なく裁判の鉄槌をくだす。

ちなみに一回の裁判で大家側は100万以上お金がかかり、追い出し完了するまで2ヶ月の時間をロスする。

電話に出ろ!

家賃を滞納してしまっても、大家からの電話を無視してはいけない。
電話に出ることが重要だ。
大家との信頼関係を作っていく必要がある。
なんども電話に出なければ、そこで信頼関係は崩れ、お互いに損をする不毛な戦いへと発展していくだけだ。

死を選ぶな

もし借りている部屋で死のうものなら、その損害はキミの遺族に降りかかる。
ン百万の世界だ。
これは倫理的にタブーな扱いを受ける問題だが、多くの大家や管理会社を困らせている問題。
ハッキリって死活問題になりかねない。
だから大家や管理会社は徹底的に損害を取りにいく。
これは部屋で死ぬという悪しき習慣を無くしたいという思いもある。
だから裁判でも、取り立てでもして徹底的に戦う。

もちろん病気や自然死の方には温情をもって対応してた。

とにかく困ったら相談あるのみ!

お金の問題なんて、誰にも相談なんてしたくないだろう。
ましてや他人である大家や管理会社に。
だが大家や管理会社は、家賃滞納者と損得を共にする仲間みたいなもんだ。
だから相談されると「言ってくれてありがとう」って気持ちになる。

何も連絡や相談なく、家賃滞納が進むと泥沼の戦いになるから、大家や管理会社としてもそれを避けたいんだ。
だから相談してくれる人には手厚くサポートをする。